【間違えると高額修理に…】ディーゼルエンジンオイル”DH-1”と”DH-2”の違いと、間違えないための選び方

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ディーゼルエンジンオイルには、粘度の違いだけではなく、エンジンの保護性能や排出ガス後処理装置への適合性を示す「規格」があります。

特に、日本国内でよく使われるJASO(日本自動車技術会)規格の「DH-1」と「DH-2」の違いがよく分からないと疑問に思っている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、両者の違いと、それぞれがどのような用途に向くのか、入れ間違えたときのリスクや間違えないための選び方をわかりやすく解説します。

ぜひ、参考にしてください。

目次

自動車潤滑油の”JASO規格”とは?

JASO規格(自動車技術会規格)とは、日本国内で独自に制定された自動車用潤滑油の性能基準のこと

基準の内容は、エンジンの保護性や清浄性、摩耗防止性、さらに排気ガス後処理装置への影響の少なさなどを評価するための基準です。

JASO規格はディーゼルエンジンオイル以外にも、二輪車ガソリンエンジンオイルの規格でも使われます。

JASO規格の「DH-1」と「DH-2」の違い

両者の違いは、DH-1は「高負荷耐久性重視」、DH-2は「排気処理システム対応重視」です。

もう少し詳しく見ていきましょう。

DH-1DH-2
対象車輛高負荷ディーゼルエンジン(商用車や重機)DPF装着車対応の重負荷ディーゼル車
排気後処理装置無し有り
適合燃料軽油とA重油も可能軽油

排気後処理装置とは、DPFやSCRシステムなどのこと。

JASO DH-1は”高負荷耐久性重視”

DH-1は、ディーゼルエンジン向けの重負荷用途(商用車など)のエンジンオイル規格です。

主に大型トラックやバス、建設機械など、高出力・長時間運転が想定されるディーゼルエンジン用として制定されました。

DH-1の特徴
  • 摩耗防止性・清浄性など基本性能が高い
  • 高温酸化安定性が強化されている
  • ススや汚れの蓄積を抑えられる
  • 旧世代のエンジンやA重油にも対応可能

JASO DH-2は”排気処理システム対応重視”

DH-2は、DH-1で求められる基本性能(清浄性・摩耗防止性など)に加えて、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)などの排気ガス後処理装置への適合性を重視した規格です。

DH-2の特徴
  • DPFの詰まりを抑えられる
  • 触媒やDPFの性能低下を避けられる
  • 排気後処理装置への影響を最小限にできる

このため、DPF装着車両での使用が前提です。

【選び方はコレ!】DH-1とDH-2、どちらを選べばよいの?

大まかには、DPFのアリ・ナシで選別できます。

  • DPFなし:DH-1
  • DPFあり:DH-2

商用車・旧型車両の場合

DPF装着が無い場合は、DH-1が適しています

ただし、取扱説明書やメーカー指定油がある場合はそちらを優先してください。

最新のDPF搭載車両の場合

DPFや排気後処理装置の保護性能が重視されるため、DPF装備車にはDH-2が推奨されます

ただし、メーカー指定のない場合は、車両の用途や装備を確認して選ぶことが重要です。

【入れ間違いに注意】DH-1とDH-2を間違えるとどうなる?

DH-1とDH-2を誤って使用した場合、すぐにエンジンが故障するケースは少ないものの、長期的なデメリットが生じます

特に、DH-2指定のDPF搭載車にDH-1を使用すると、硫酸灰分の影響でDPF内部に灰が蓄積しやすくなり、再生頻度の増加や目詰まり、最終的には高額な修理や部品交換につながる可能性も。

一方、DH-1指定車にDH-2を使用した場合でも、高負荷運転や長時間使用では添加剤量の違いによりオイル劣化が早まり、エンジン内部の保護性能が不足する恐れがあります。

規格の取り違えはすぐすぐの問題よりも、耐久性の劣化、修理代・維持費の増加を引き起こします

まとめ

国内で定められたJASO規格のDH-1は、商用車や高負荷用途のディーゼルエンジン向けに制定され、エンジン保護性能を重視した規格。一方のDH-2は、DH-1の基本性能に加えて、DPFなど排気処理システムへの適合性を重視した規格です。

旧型やDPF非装着車にはDH-1、DPF装着車にはDH-2が基本的な目安になります

最新の車両ではDPFが一般化しているのでDH-2規格のオイルが多く採用される傾向にありますが、個別の車輛指定やメーカー推奨油は必ず確認してください。


当メディアでは、石油製品・エンジンオイルを扱う現場の視点から、カタログだけでは判断しにくいポイントや実務で役立つ知識を継続的に発信しています。ご質問がある方や記事に関してなどは、お問い合わせよりお気軽にご連絡ください。

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